経営者の相続の場合、
通常の相続に関わるものに加えて、
事業承継の問題が発生します。
会社の事業承継は、
相続税+法人税+株価評価が絡む
より複雑かつ慎重な対応が求められます。
以下、経営者の相続・事業承継を解説します。
経営者の相続と事業承継
~事業承継・自社株評価・株価対策・後継者問題を解説~
1 事業承継とは
事業承継とは
会社の経営権・株式・事業資産を次世代へ引き継ぐことです。
単なる社長交代ではなく
・経営権
・株式
・事業
をまとめて引き継ぐ必要があります。
事業承継で引き継ぐ3つ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 経営権 | 社長としての意思決定 |
| 株式 | 会社の所有権 |
| 事業資産 | 取引先・ノウハウ・人材 |
つまり
会社の未来を誰に任せるか
という非常に重要な問題です。
2 日本企業の事業承継問題
日本では現在
後継者不足が深刻な問題
になっています。
中小企業庁の調査では
約50%の企業が後継者未定
と言われています。
【後継者不足の理由】
主な理由は次の通りです。
・子供が会社を継がない
・経営が難しい
・株式の相続税が高い
・会社の将来性への不安
3 事業承継の3つの方法
事業承継には主に3つの方法があります。
| 方法 | 内容 |
| 親族承継 | 子供などが継ぐ |
| 従業員承継 | 幹部社員が継ぐ |
| M&A | 第三者へ売却 |
4 自社株評価とは
非上場会社では
株式に市場価格がありません
そのため税法により
自社株評価
を行います。
自社株評価の主な方法
| 評価方法 | 対象会社 |
| 類似業種比準方式 | 一般会社 |
| 純資産価額方式 | 資産会社 |
| 併用方式 | 中間的会社 |
- 類似業種比準方式
上場企業の
・利益
・配当
・純資産
と比較して株価を計算します。
中小企業の多くは
この方式が中心
になります。
- 純資産価額方式
会社の
資産−負債
で株価を計算します。
つまり
会社が保有する
・不動産
・現金
・有価証券
が多いと
株価が高くなります
5 自社株が高くなる理由
経営者の相続で問題になるのは
自社株の相続税
です。
例)
| 会社利益:5000万円 株式:100% 株価:1億円 |
社長が死亡すると、
| 株価1億円→相続税対象 |
になります。
6 株価対策(最重要)
株価が高すぎると
相続税が数億円
になるケースもあります。
そのため
株価対策
を行います。
【主な株価対策】
| ①役員退職金 役員退職金を支払うと 会社の純資産が減少し 株価が下がる 場合があります。 |
| ②配当政策 利益を配当すると 株価が下がることがあります。 |
| ③持株会社 株式を持株会社に移転し 事業承継を行う方法です。 |
| ④生前贈与 株式を後継者へ生前贈与します。 |
7 事業承継税制
事業承継には
特別制度があります。
【事業承継税制】
一定条件を満たすと
自社株の相続税が100%猶予
されます。
【事業承継税制のポイント】
・非上場会社
・後継者が経営
・雇用維持
などの条件があります。
8 後継者問題
事業承継の最大の問題は
後継者不足
です。
よくあるケース
・子供が会社を継がない
・子供が会社にいない
・社員に後継者がいない
【後継者問題の解決】
主な方法
①親族承継
②従業員承継
③M&A
9 事業承継のスケジュール
事業承継は
10年以上前から準備
するのが理想です。
【事業承継スケジュール】
| 社長60歳 ↓ 後継者決定65歳 ↓ 株式移転70歳 ↓ 経営交代75歳 ↓ 承継完了 |
10 税理士に相談すべきケース
次の経営者は
早めの相談をおすすめします。
□ 社長が60歳以上
□ 自社株評価が高い
□ 後継者未定
□ 相続税が心配
まとめ
事業承継では
次の4つが重要です。
1 後継者決定
2 自社株評価
3 株価対策
4 相続税対策
経営者のための事業承継相談
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